サユリ

映画

押切蓮介の原作漫画を実写映画化したホラー作品。監督は白石晃士。

内容は、郊外の中古の一戸建てに引っ越してきた二世帯家族が、その家に居ついている怨霊のサユリによって次々に殺されていくというもの。

それだけなら『呪怨』のようなわりとありがちな設定の話だけど、特筆すべきはこの家に引っ越してきた家族の一員であるばあちゃんの存在に尽きる。
認知症でおとなしいキャラクターだったものの、家族が一人また一人と殺されていき、他に生き残ったのが主人公の少年の則夫だけになってしまったところで突如覚醒し、かつての気性の荒い太極拳の使い手でもある猛者振りが復活。
そしてサユリに復讐するため、則夫を鍛えて「生命を濃くする」術を叩き込み、二人で立ち向かっていくという展開になっていく。
もうこういう展開ともなると、俄然白石監督の作風に親和性がある内容だと思うので、自分は結構楽しんで観ることが出来た。

以前に原作者の押切先生と白石監督の対談の動画を見たけれど、映画化にあたって原作からアレンジされている部分がいくつかあるようで、自分はまだ原作を読んでいないのでそこら辺の違いも確認しながら読んでみたいと思う。
映画を見た限りでは白石監督の作品によく見られる要素として、ゲロ、霊体ミミズ、つい笑ってしまうような理不尽な暴力などがあって、白石作品を結構色々と見ている自分としては安心の白石節が感じられた。

ちなみに劇中に何度も出てくる対サユリ向けに発するセリフに放送禁止用語が入っているので、たぶん地上波では放送出来ないのかなあと思ったりする。
まあ白石作品はわりと放送禁止用語と言われている言葉がよく出てくる気はするけど。

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